壮大なスケール!-西洋の壁画の歴史

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最近は都市伝説にはまっている歴史系記事担当の黒沼です。
僕たちは今、美大の仲間と一緒に壁画を描いています!動物病院の先生に制作を依頼され、オーダーメイドの壁画を作ることになったんです。

この大きな壁画、なんと1日で完成したんです。写真にもある通り、大きなコンプレッサーとエアブラシ、ドライヤー等、数々の文明の利器を駆使しながら、アルキド樹脂絵具(比較的乾燥の早い新しい画材)で描きました。油絵具(乾燥が遅い)や岩絵の具(岩絵の具をドライヤーで乾かすと割れます)ではこうは行きませんね(笑)

アルキド樹脂絵具について詳しくはコチラ→http://tamakobo.com/hekiga-arukido-kaisetu/

これから何回かにわたり壁面装飾やインテリアの歴史について紹介していきたいと思います。

古代の壁画

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最古の壁面装飾はラスコーやアルタミラに見られる洞窟壁画でしょう。これは紀元前3000年以前のもので、山火事で手に入れた木炭や土を顔料(色の元となる粉末)として、動物の脂や乳、尿などをバインダー(のり)として利用し、動物の絵を洞窟の壁に描いていたようです。(このころ最初期の水性絵具も登場したようです。)

紀元前2000年頃になるとフレスコ画が登場します。有名な作例はミノタウロス伝説でも有名なクレタ島クノッソス宮殿の壁面装飾です。 詳しくはコチラ→http://tamakobo.com/hekiga-huresuko/

紀元前1500年頃になると、蠟画(エンカウスティック)が生まれます。 詳しくはコチラ→http://tamakobo.com/kodai-hekiga/
ローマ時代の街、ポンペイの壁面装飾はこの技法で作られたようです。

中世、近世の壁画

モザイク

中世はよく「キリスト教の時代」と言われますが、壁画も教会建築と連動して発展していきます。有名な技法にはステンドグラスや、モザイク等があります。 詳しくはコチラ→http://tamakobo.com/chuusei-hekiga/

中世末期から近世初期(ルネサンス期)になるとテンペラ技法が多く用いられるようになります。(テンペラは水性絵具全般を指すので、存在自体は古代からありました。) 詳しくはコチラ→http://tamakobo.com/hekiga-tenpera/

また、この頃、フランドル(現在のオランダ、ベルギー、フランスの一部)で油絵の基本技術が完成し、絵画にも応用されるようになります。そして以後長きにわたり、メジャーな絵画材料として君臨し続けます。

近代、現代の壁画

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近代に入り、産業革命が起こると、高い工業技術、化学技術により絵具の色数は飛躍的に増え、チューブ入り絵具や透明水彩絵の具などの新画材が登場します。

皮肉なもので科学技術は戦争の時代にさらに飛躍的に向上します。第一次世界大戦期、ドイツの石油化学工業の技師によりアクリル絵の具が発明されます。(もともとは兵器の塗装のため作られたようです。)

アクリル絵の具は従来の絵具とは異なり、高い耐久性、耐アルカリ性を持っていました。これはコンクリートへの描画を可能にし、1930年代のメキシコ壁画運動に大いに役立てられたようです。

詳しくはコチラ→http://tamakobo.com/%e5%a3%81%e7%94%bb%e5%88%b6%e4%bd%9c%e3%81%ab%e3%82%82%e3%81%a3%e3%81%a6%e3%81%93%e3%81%84%ef%bc%81%e3%82%a2%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%ab%e7%b5%b5%e3%81%ae%e5%85%b7%e8%aa%95%e7%94%9f%e3%81%ae%e8%83%8c/

まとめ

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このようにアクリル絵の具は歴史的に見るとかなり新しい材料なんです。乾燥も早く耐久性も高い上、複雑な配合もいらない誰でも気軽に使える素材なんです。

僕たちはアルキド樹脂絵具(性質はアクリル絵の具に近いです。)を使って壁画を制作しています。この最新の画材を使ってこれからもどんどん壁画のお仕事請け負っていきます!

TAMAKOBO(多摩工房)は壁画の制作から、額入りの絵画作品の提供まで現役のアーティストが行っています!

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