美白への憧れ!?古代ギリシャの「イメージ」

最近は都市伝説にはまっている歴史系記事担当の黒沼です。今回は、壁画ではありませんが、壁面装飾のひとつの古代ギリシャレリーフの小噺を書きたいと思います。

古代ギリシャのイメージ

古代ギリシャといえば、上の画像のように白い神殿、白い彫像をイメージする方も多いかもしれません。
しかし、これは実は作られたイメージだったのです。

レリーフを含む、古代ギリシャの彫像はが塗られていたようです。古代ギリシャの彫像のオリジナルはほぼの残っておらず、確認できませんが、きっと下のような感じだったでしょう。

(下の画像は古代エジプトの像ですが、古代ギリシャは古代エジプトから多くを受け継ぎました。)

それではなぜギリシャ彫刻=白というイメージが出来上がったのでしょうか?

白への憧れ?

古くから古代ギリシャ、ローマはヨーロッパ文明の礎として、白人達の誇りでした。
しかし、18,19世紀になり、古代ギリシャの遺物が発掘されると、白人たちにとって都合が悪い事実が判明します。

古代ギリシャ人は有色人種でした。世界をリードする我々白人(と当時の彼らは思っていました)の誇るべきご先祖の古代ギリシャ人は白人でなかった というのはまずかったわけですね。
そこで、出土した彫像を自国へ持ち帰り、色を剥いでしまったようです。こうして、大理石色の彫像が残りました。

因みに実際の白人の肌の色はそれほど白くありません。江戸時代に日本に来たヨーロッパ人をみた日本人は彼らを「黒い人」と記録し、日本人をみた当時のヨーロッパ人は日本人を「肌が白い」と記録していたようです。
ヨーロッパ人の多くはキリスト教徒でしたが、彼らは白=純潔というイメージを持っていたようです。そんなわけで彼らは「白人」を自称するようになったようです。

また、この「自国へ持ち帰った」の部分は未だに問題になっており、返還を主張する国々も多いようです。(大英博物館が入場料無料なのはこうした批判を避け、「泥棒美術館」の汚名を返上するためだ というウワサもあります。信じるか信じないかは……)

まとめ

高校の頃、美術室に上の画像のような彫像がありましたね。(絶対に見つけても水なんかかけたりしちゃいけませんよ。)

これは明暗を見やすくするため、真っ白な石膏で作られたモチーフなのですが、この石膏像もまた、ヨーロッパ、ギリシャ彫刻→白いというイメージの一因なのかもしれませんね

TAMAKOBO(多摩工房)は壁画の制作から、額入りの絵画作品の提供まで現役のアーティストが行っています!

TAMAKOBO(多摩工房)はではお客様のご自宅、店舗、医療施設等の壁画や天井画、絵画作品の制作を承っております。

世界に一つしかない肉筆画の求心力でお部屋全体を包み込む魅力溢れた空間を作ってみませんか。

私たちの活動を是非見てみて下さい!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です