壮大なスケール! 渋谷で見られる壁画-「明日の神話」

最近は都市伝説にはまっている歴史系記事担当の黒沼です。今回は岡本太郎の描いた壁画「明日の神話」について書きたいと思います。

「明日の神話」はJR渋谷駅京王井の頭線渋谷駅を結ぶ、連絡通路に設置された、超巨大な壁画です。(ギリギリまで後ろに下がっても全体が入らないほど大きかったです!)

とある事件をきっかけにとても有名になったこの壁画。私が取材したときも、何人もの外国人観光客が写真を撮っていました。

芸術家岡本太郎とは

岡本太郎は「芸術は爆発だ!」の一言でも有名な芸術家ですが、彼は大阪万博のシンボルでもあった「太陽の塔」のように、非常にエネルギッシュな作品を数多く作りました。

高度経済成長期の活気あふれる日本の勢いを体現したような作家だったわけです。そんな彼は意外にも小柄で、身長157㎝でした。(川崎の岡本太郎美術館で見た等身大パネルを見て驚きました。因みにピカソも同じくらいの身長だったようです。)

彼は作品のみならず、個性的なキャラクターで多くのテレビ番組CMにも出演し、日本人に「芸術家」のイメージを強く印象づけました。
また、縄文式土器(火炎土器)を高く評価し、世に広めた功績も見逃せません。

明日の神話事件


↑このパートに差し込まれたようです。

2011年東日本大震災による津波で、原発事故が起きてしまいました。この時に倒壊した原子力建屋が「明日の神話」に描かれていた。つまり、岡本太郎により事故は予言されていた!というニュースが2011年の5月、世を騒がせました。

しかしこの事件の真相は現代美術のグループ「ChimPom」によるイタズラ描き(作品?)だったのです。

幸い、このイタズラ描きは絵の上に描かれたものではなく、別のパネルの上に岡本太郎のタッチで描かれたものでした。しかし、当時この事件は大変な物議をかもし、話題になりました。(売名行為との指摘も多くありました。)

ChimPomは過去にも、ネズミを黄色く塗り頬を赤く塗って(ピ○チュウですね)動物愛護団体に突っ込まれたり、広島の空に「ピカッ」という文字の飛行機雲を作ったりと、結構フキンシンなことをやってますね。(個人的にはそれは作家の持つべき社会性ではない気がしますが……)

しかし、このラクガキ騒動後、皮肉にもこの壁画の知名度は上がりました。(私の通う大学の授業でもこのエピソードとともに「明日の神話」は紹介されてました…)

まとめ

アメリカ大統領選挙でも、snsにおいて、正しいお行儀のよい情報よりも、間違った刺激的な情報の方が拡散する という残念な事実が判明しましたが、「明日の神話」もフキンシンな事件をきっかけにより注目されたのかもしれませんね。

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