私の地元でもようやっと桜が満開になりました!
春のうす曇りの空に薄桃色の桜が、まさにこれぞ日本の美!!「花鳥風月」といった風景です。その桜を眺めていると、一緒に可愛らしい鳥たちの姿も見ることができます。私は鳥も大好きなので、うっかりするといつの間にか桜よりも鳥のほうに目が・・・・いや、そんな私のようになっていた画家も居たはず・・・!鳥は日本画の世界では欠かせないモチーフとして古くから今に至るまで親しまれていますよね。
というわけで、今回は私が独断と偏見で選んだ3人の巨匠とともに、日本画に描かれた「鳥」をご紹介していきたいと思います!
伊藤若冲(いとうじゃくちゅう)(1716~1800)
「鶏」といえばもうこの方でしょう・・!
10名中8名くらいはもうこの人の名を口にするのでは?!
去年の生誕300年記念展は、大変な混雑だとニュース各所で採り上げられていましたよね。
私はそれで諦めてしまったクチです。(汗)
庭に鶏を放し飼いにし、それを四六時中観察しては描いていたというのだから相当な鳥好きじゃないですかね?!
生前人気はあったものの、明治以降では忘れ去られた存在に。しかし、近年再評価されて大ブレーク!
時代がやっと若冲に追いついたということでしょうか。
若冲の作品は鶏たちがただの家畜ではなく、力強い華やかな存在として描かれています。鶏の立ち姿やこちらを見る目が、見栄を切る歌舞伎役者のようでもあります!
オウムやヤマドリ、オシドリなども描いていますね。
想像上の生き物(鳳凰)ですからどことなく神々しい・・・・とはいえなんらかの鳥をモデルに描いたのでしょうか、細密に鳥として描かれていますよね!
竹内栖鳳(たけうちせいほう)(1864~1942)
とにかくふっわふわで触りたい・・・・・!!
この方は様々な動物を描いていますが(猫も有名)鳥たちの羽毛のふわふわもふもふ感がたまりません・・・・!
本画よりも、デッサン的にさらっと捉えた作品のほうが技量の高さを感じます!にじみが美しい!!そしてそれがただの絵の具の「にじみ」ではなく、「動物の質感」になっているところがアカデミックですね~~!!
自分も描いていると、ここぞと思うところに思ったようなにじみ(質感)を作り出すのは相当な訓練が必要だと常々感じるのでついついその部分に意識が行ってしまいます。(笑)
川合玉堂(かわいぎょくどう)(1873~1957)
自然に寄り添った風景画や水の描写の中に鳥や動物たちが描かれています。
鳥や自然の素朴さがリアルに感じられるような作品です。
戦後は疎開先だった奥多摩(青梅市)に住み続けて、ほぼ毎日欠かさず外に出てはスケッチをしていたそうなので、そうした姿勢が作品にリンクしてます!
ちなみに写真を撮り損ねたのが悔しいんですが、奥多摩にある川合玉堂美術館もおすすめですよ。
まとめ
いかがでしたか?
今回は日本の巨匠と彼らの描く「鳥」にスポットを当ててみました。
3名だけ挙げてみましたが、それでも身近な鳥から、果ては空想上の鳥までバラエティに富んでいますよね。
思い付きで、巨匠の描いた鳥図鑑とか欲しいと思っちゃいました。
そして今年は酉年ですね!私も巨匠に対抗(?)して鳥を描いた作品をバリバリ作りたいと思います!
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