中学生で習うモダンテクニックを改めて解説!

こんにちは!今日は雨の中、送り火をした井上です。

8月なのに雨がすごくてちょっと肌寒いので調子が狂います(**)

展覧会も終わってひと段落着いたところで道具や部屋の整理をしていたのですが、久しぶりに中学美術の教科書を開いてみたら今になって参考になるヒントが結構あるんですよね~~。

そこで今回は、中学美術で習う絵画の技法、『モダンテクニック』の一部をご紹介したいと思います!

モダンテクニックってなに?

モダンテクニックとは、偶然にできた色や形を使って表現をする絵画の技法です。

ジャクソン・ポロックやマックス・エルンスト、日本では伊藤若冲も使っていたもので、一口にモダンテクニックと言っても実に様々な方法があります。

①はじき絵(バチック)


クレヨンと水彩絵の具を使った技法です。

クレヨンに入っている蝋(油)に水彩絵の具(水)を上から重ねて、油性と水性が混ざり合わずに分離して弾く現象を利用しています。

どんな色の組み合わせでも素材がクレヨンと水彩絵の具なら成立しますが、効果的に使用するならクレヨンを白や明るい色にして、水彩絵の具を濃い、暗い色にするのが一般的です。

②こすり出し(フロッタージュ)


凹凸があるものの上に紙を置き、色鉛筆などでその凹凸を写し取っていく技法です。

…..よくサスペンスドラマなどでノートのボールペンの筆跡を調べるために鉛筆でやってるのとかありますよね?あれもこれに近い原理ですね(笑)

③貼り絵(コラージュ)


紙や布片などを画面に貼り付けていく技法です。

この技法はピカソも使っています。

上記以外の素材を用いたりもしますが、基本的には平面に素材を貼り付けて平面として成立していることを指します。

④スパッタリング


専用の網と歯ブラシ等を使って絵の具を霧状にしてふりかける技法です。

私も制作時に微妙なグラデーションを作りたい時に使っています。

これが塗装、描画用の装置になったものがエアブラシと言えそうですね。

⑤合わせ絵(デカルコマニー)


紙に直接絵の具を出し、その紙を半分に折って絵の具を押しつぶした時にできる表情を利用する技法です。

物質的にも、色面的にもなかなか強い表現方法です。

⑥吹き流し(ドリッピング)


画面の上に絵の具の液を垂らし、それをストローなどで息を吹きかけて表情を作っていく技法です。

細い線状の有機的な形がおもしろいですね。

⑦押し絵(スタンピング)


素材に絵の具を塗り、スタンプした色や形で表現する技法です。

中に空洞があったり、穴が空いている野菜(ピーマンやレンコン)は定番できれいに押せます。

言ってみたら”芋版”は親戚ですね~(笑)

⑧ひっかき絵(スクラッチ)


最初に水彩絵の具で塗った画面を作ってから、その上をクレヨンの黒などで塗りつぶします。そしてそのクレヨン部分を削って下の絵の具の色が見えるように絵や模様等を描く技法です。

線の強弱や太さなどを変えるだけでも簡単に工夫ができます。

絵の具の層とクレヨンの層の色の組み合わせを変えてもガラッと印象が変わります。

まとめ

いかがでしたか?

今回はモダンテクニックについて触れてみました!

色や現象を追いながら描くのは楽しいですよね。個人的には中学生の頃を思い出しつつスケッチやドローイングに使えたらいいなと思いましたね。

絵を描くのがニガテだと思っている方がやるのもオススメの技法です!

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