最近インテリアに興味を持ち始めた歴史系記事担当の黒沼です。
少し前にふとテレビを眺めていると「日本人が好きな画家」について調べた番組が始まりました。(上の画像がそれです。)
美大で油絵を学ぶ私にとってこの番組はとても面白かったです。
普段、美術の専門家の中で絵を学んでいると、良くも悪くも「美術」とか「画家」のイメージが一般人と離れていくからです。
今回はこのランキング2位の画家にピカソについて書きたいと思います。
ピカソもダヴィンチ同様あまりにも有名な作家なので、マイナーな側面についてかいていきたいと思います。
ところで、ランキング1位、2位がゴッホ、ピカソってことは、日本人は「ラッセンより普通にゴッホが好き」且つ「ラッセンより普通にピカソが好き」と言えそうですね。
ピカソってどんな画家?
ピカソといえば、作品の量も質もピカイチの画家の代名詞とも言えそうな人物ですよね。20世紀アメリカの画家ジャクソン・ポロックは新たな作風を生み出せずもがいていた時「クソッ ピカソがもう全部やってしまった」といったそうです。(幸い彼は後にドリッピング技法をもちいた「アクションペインティング」という全く新しい絵画を生み出しますが)
ピカソはそれほどまでに、20世紀の美術史のあらゆるスタイルを網羅的に抑えて制作した作家のようです。有名なのはキュビズムですが、ホントにいろいろ手がけてます。画像は全てピカソの作品です。
そんなピカソでもアイデアに詰まることはあったようで、発想のもとを他から借りてきたこともあったようです。
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ピカソに関する面白いエピソードとしてサインの話があります。初期ルネサンスの画家マザッチオ以来、多くの画家が自分の作品にサインを入れていたわけですが、「汚くて読めない」「カッコよすぎて読めない」ものも多くあったようです。サインが読めないので作者不明とか結構あるらしいですよ。
(私も以前、レジのバイトでクレカのサインが汚すぎて読めない外人のおじいちゃんにあったことがあります。凄すぎました。サイ・トンブリ―みたいでした。)
その点ピカソは違いました。超読みやすくサインしたのもピカソ作品が世界中でコレクションされている一因かもしれませんね。
ピカソの名言
ピカソといえば、ガールフレンドがかわるごとに作風が変わり、しかもどの作風でも多くの名画を残した天才画家なわけで、昔から鼻持ちならない男だと私は実は思っていました。
しかし、ピカソの「芸術とは追究ではない 出会いである」という名言を知り、全てが納得できた気がしました。
作り手として制作を続けていくと、今までどうしても積み上げてきたものにしがみついて、フレッシュさのない作品をつくってしまいがちなわけで、前にうまくいった方法の再現をめざしたりするわけで……
そんな私に一喝いれてくれた名言でした。(まあでも周りの人は大変だったろうね……)
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